シネクドキ・ポスターの回路

映画や音楽を楽しみに生きています。

図書館で見つけたレア盤セレクション。

 

図書館でCDを借りる

図書館が好きだ。まず、あの雰囲気が好き。あと、行くと必ず何かしら得られる気がする。正直、最近はあんまり本を読む習慣がなくて、活字に触れる機会も少なくなってしまっているのだが、図書館に行っていろいろ読んでいると、やっぱり刺激を受けるし、読書って面白いなと思う。それが日常にも続けばいいのだが……なかなか忙しさに感けてしまっている。

あと好きなのが、図書館のCDコーナーだ。いろいろ見終わって、最後にお土産(?)みたいな気持ちで、二枚とか三枚を借りる。見ていると、意外とレア盤というか、なんでこんなの置いてるの?みたいなのを見つけたりして、テンション上がったりする。そしてなにより、無料である。学生時代なんて、私のライブラリーはほとんどこの「CDコーナー」で借りた音源によって形作られていた、と思う。

試しに、これまでに図書館で借りたレア(?)音源をリストアップしてみたら、なんだか何とも言えない並びが出来上がって面白かったので、ここに挙げてみます。

 

 

Still Waters / Bee Gees

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80年代末のカムバック後、1997年に発表された21枚目のアルバム。プロデューサーとしてデイヴィッド・フォスターヒュー・パジャムなど名だたる面々を迎え、全体的にアーバンでメロウな仕上がりとなっています。ヒット曲『Alone』収録。

 

Imagination / Brian Wilson

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95年のセカンド『I Just Wasn't Made for These Times』以来、三年ぶりとなったソロ・アルバム。まさにビーチボーイズを想起させるコーラスワークが美しいタイトル曲は「Adult Contemporary Radio」にてヒットを記録しました。

 

GIRL FRIEND ARMY / Carnation

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直枝政広を中心として結成、84年にナゴムレコードからデビューしたカーネーション。7thとなる本作は、バンド史上最大のヒットを記録しました。絶盤のため長らく入手困難となっていましたが、2009年にデラックス盤として再発されました。

 

Betty Blue / Gabriel Yared

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1986年のフランス映画『ベティ・ブルー』のサウンドトラック盤。音楽を担当したのは『イングリッシュ・ペイシェント』などでも知られるガブリエル・ヤレド。監督のジャン=ジャック・ベネックスは今年一月、惜しまれつつ逝去しました。

 

Wan-Gan King /  鈴木博文

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ムーンライダーズのベーシスト、鈴木博文が1987年に発表した1stソロ・アルバム。今もなおファンの間で根強い人気を誇る「ひねくれポップ」の隠れた名盤であり、2017年には二枚組の発売30周年記念盤として再発されました。

 

Live / Leonard Cohen

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もとは詩人・作家としてキャリアをスタートさせ、のちにシンガーソングライターとしてデビューし、数多くの名曲を残したレナード・コーエン。本作は実に21年ぶりとなったライブ・アルバムであり、代表曲『ハレルヤ』も収録されています。

 

Hard Candy / Ned Doheny

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シンガーソングライター、ネッド・ドヒニーの2ndアルバムであり、印象的なジャケットでもよく知られる70年代AORの屈指の名盤。AORの中でも親しみやすく、かつバラエティに富んだ楽曲群が並んでおり、とても聴きやすい作品だと思います。

 

Fiyo on the Bayou / Neville Brothers

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ミーターズの元メンバーらで結成されたネヴィル・ブラザーズの2ndアルバム。ミーターズ時代の楽曲のリメイクや、ナット・キング・コールの歌唱で知られる『モナリザ』のカバーなどを収録。ドクター・ジョンらがゲスト参加しています。

 

Peter Ivers / Peter Ivers

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映画『イレイザーヘッド』の挿入歌をはじめ、幅広い分野での活躍で知られる鬼才ピーター・アイヴァース。一般的には、その音楽性が爆発した前作『ターミナル・ラブ』がよく知られていますが、聴きやすさだとこちらの方が上かもしれません。

 

The Black Album / Prince

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名盤『サイン・オブ・ザ・タイムズ』に続く新作として制作されながらも発売直前にお蔵入りとなった幻の傑作。代作として急遽製作された『Lovesexy』が発表されましたが、本作はブートレグとして流通、のちに正規盤もリリースされました。

 

One More Song / Randy Meisner

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ポコ、イーグルスの創設メンバーとして知られるランディ・マイズナーの2ndソロアルバム。イーグルスのメンバーやジェームス・テイラーらがゲストとして参加、爽やかなサウンドとポップセンスで今もなお愛されるAORの名盤です。

 

Troublizing / Ric Ocasek

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独自のポップセンスで80年代に一世を風靡した「カーズ」のフロントマンとして知られ、のちにウィーザーのプロデュースも手がけたリック・オケイセクの5thアルバム。リックに加え、ビリー・コーガンが共同プロデュースを担当しています。

 

Partners in Crime / Rupert Holmes

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音楽だけでなく小説、脚本、戯曲など幅広い分野で活躍している才人、ルパート・ホルムズが1979年に発表した5thアルバム。ヒット曲『Escape』や『Him』を収録、ホルムズの出世作となった、今もなお愛されるAORの名盤です。

 

Media Bahn Live / Ryuichi Sakamoto

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アルバム『未来派野郎』発売後に敢行された、自身初のライブ・ツアーのステージを収録したライブ・アルバム。アグレッシブなバンド演奏からピアノ一台によるソロ演奏まで、まさしく当時の「集大成」といえる内容となっています。

 

Careless / Stephen Bishop

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サン・ディエゴ出身のシンガーソングライター、スティーブン・ビショップのデビュー・アルバム。エリック・クラプトンチャカ・カーンなど豪華なゲスト陣でも話題になり、今もなお多くのAORファンなどから愛されている名盤です。

 

Different Trains, Electric Counterpoint / Steve Reich

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ミニマル・ミュージックの第一人者、スティーヴ・ライヒ。現代音楽の中でも聴きやすく、幅広い層から人気を博しているライヒの作品群の中でも、特に人気の高い作品です。ジャズ・ギタリストのパット・メセニーが演奏を担当しています。

 

True Stories / Talking Heads

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バンドにとっての7thアルバムであり、デイヴィッド・バーン初監督作品『トゥルー・ストーリーズ』のサウンドトラック盤。本作では全曲バーンが歌っていますが、劇中で俳優陣が歌ったバージョンも別盤にて音源化されています。

 

ベストセレクション / たま

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イオニア在籍時のアルバムほぼ全曲(+α)を網羅したコンピレーション。アニメ『ちびまる子ちゃん』のエンディング曲『あっけにとられた時のうた』や、ビートルズをも彷彿とさせる実験的ポップの名曲『パルテノン銀座通り』などを収録。

 

Apple Venus Vol.1 / XTC

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長らくの交渉の末、ついにヴァージン・レコードから独立、自主レーベルからの第一作として発表された11thアルバム。オーケストラ・サウンドを取り入れた新基軸で、パートリッジ自身も「最高傑作」と認める、充実の内容となりました。

 

愚者の代弁者、西へ / 小西康陽

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シティボーイズ・ライブ1993年公演『愚者の代弁者、西へ』のサウンドトラック盤。どういう繋がりからか、小西さんは90年代のシティボーイズ公演の多くで劇伴を手がけており、2000年公演には野宮真貴さんが客演として出演しました。

 

 

おわりに

いかがでしたでしょうか。何故かは分かりませんが、確かに図書館のCDコーナーってAOR系やたら充実している気はします。ネヴィル・ブラザーズとかピーター・アイヴァースを見つけたときはかなりビックリしました。プリンスの『ブラック・アルバム』も地味に入手困難なので、図書館にあるのは嬉しいですね。

あとは図書館だから(今回は触れませんでしたが)クラシックはかなり充実していて、その延長なのかライヒとか坂本龍一などの現代音楽系は、下手するとその辺のTSUTAYAよりも充実していた印象です。しかし、一番度肝を抜かれたのはやっぱり『愚者の代弁者、西へ』です。果たして何がどうなってシティボーイズのサントラが所蔵されることになったのか、謎です。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。